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平成26年総選挙で与党の圧勝、アベノミクスへの幻想を国民が持っているのだからしょうがない。 [平成26年総選挙]

(1) 平成26年総選挙は、与党自民党、公明党が衆院の3分の2の議席を維持する圧勝、民主党の微増、維新の停滞、共産党の増加、第三局の壊滅という結果に終わった。

(2) これはひとえに、安倍内閣の経済政策が、発足当時の日経平均が8000円台から1万7000円台にと、まさに2倍になり、ドルも、80円台から118円台に大幅な円安を実現し、一定の経済指標も好転して、アベノミクスは成功しつつあるように見える。これを今、方向転換しては元の木阿弥になってしまう、とりあえず、アベノミクスをこのまま続けてもらうしかない、と国民が考えたもので、それ以外の選択はあり得なかった、ということだと思われる。

(3) 将来の大幅な人口減が見込まれ、今後、景気はそう簡単にはよくならないだろうということは、多くの国民が肌で感じていることだと思われる。

 平成2年から20年以上、時の内閣がどんなに頑張っても、一過性のものを除いて、景気は回復せず、経済は成長しなかった。ところがアベノミクスはこれまでとは違い、経済成長に繋げてくれるのではないか、という幻想を国民に与えていて、多くの政治家も経済評論家も、これが幻想に過ぎず、景気はまた元に戻るか、とんでもない副作用が生じる、などということを言う人は稀である。

(4) そうであれば多くの国民は、安倍内閣を支持するしかないではないか。今回の総選挙の結果は、そのようなものであって、国民がアベノミクスへの幻想を抱いている限り、誰が野党党首になっても安倍内閣には対抗できない。逆に、アベノミクスの失敗が明らかになれば、野党党首が誰であろうと、安倍内閣は自ら倒れていく。

 今後、民主党は党首選挙を行い、野党再編も取り沙汰されているところであるが、ここは慌てることなく、アベノミクスの結果を待つべきで、それを待たずに何をやっても失敗することは明らかだと考える。