SSブログ

航空機の「操縦室常時2人体制」は効果がないから導入には反対である。 [社会]

(1)フランス南部で3月に起きた独ジャーマンウイングス機の墜落事故を受け、国土交通省は近く操縦室の常時2人体制の導入を航空会社に要請するとのことである。

 事故の教訓を安全確保に生かすことが狙いとのことだが、その効果は極めて疑問であって、その導入には反対である。

(2) 要するに、操縦士をコックピットで1人にすると、何をしでかすか分からない、ということだが、そういう操縦士は、コックピットに「もう1人」いても、何をしでかすか分からない、という意味においては同じである。

 たとえば、「もう1人」の操縦士を、その隙を見て後ろからひもで首でも締めれば、効果は同じであろう。強いて効果的な策を探るならば、「操縦室常時3人体制」ということなら、1人の異常者が2人を同時に抵抗不能の状態にすることは難しいだろう、ということになるが、それも、その気になればいくらでも、ごく短時間に他の2人の気を失わせる作業、などというのも存在するものと思われる。

(3) それよりも、現に、現役パイロットからは(客室乗務員に操縦室に入ってもらうことが心の負担になって)「操縦室から出にくくなり、身体への負担の増大が心配だ」との批判の声が出ているとのことである。水分を取るのを控えて、エコノミークラス症候群になる危険性等の方がずっと心配であろう。

(4) 象徴的な事件、事故が起こり、それに過剰に反応し、さしたる効果もないのに、負担ばかり大きな制度を導入するのは、何か対策を取ったような印象を世間に与えるだけのもので、かえって本当に対策の導入をないがしろにし、極めて有害である。

 航空機の「操縦室常時2人体制」導入に反対である。


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。