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トランプ氏にノーベル平和賞などとんてもない。まずは世界を核戦争の恐怖に陥れたことが批判されるべきだ。 [国際問題]

(1) 4月27日、朝鮮半島の南北首脳会談が板門店で開かれ、核兵器やICBMの廃絶に向けた話し合いが進んでいる。このあと、米朝首脳会議の結果によれば北朝鮮が核兵器やICBMを実際に廃棄するかもしれないという状況になってきている。


(2) これを受けてかつて、南北首脳会議を実現させたとして実際にノーベル平和賞を受賞した金大中氏の夫人から、「あなたはノーベル賞を受賞すべきだ」、と言われて文大統領が、トランプ大統領が受賞すればよい、自分たちは半島に平和が訪れればそれでよい、と言ったとのことである。しかし、トランプ大統領はもともと平和とは真逆の人であり、同氏がノーベル平和賞を受賞するなど、あってはならないことで、ブラックユーモアも甚だしい。


(3) 当のトランプ氏は自らの演説会で聴衆から、ノーベル賞だ、という声が上がったのを聞き、「ノーベル賞か」と言ってまんざらでもない顔をしていたが、とんでもない。トランプ氏は、まずは世界を核戦争の危機に陥れたことを、深く反省すべきである。


(4) トランプ大統領は、場合によっては北朝鮮を焼き尽くす、自分がミサイルを撃つと言ったら本当に撃つ、言明し、また、そのことをシリアでも実証し、それを恐れて金正恩委員長が今回の核放棄に向けた動きに出たと考えられる。その意味で、北朝鮮が実際に核を放棄したならば、トランプ氏が今回の北朝鮮の核放棄を勝ち取った功労者だ、というのも事実である。


(5) しかし、それは、米朝互いに引くに引けず、核戦争が始まってしまう危険に両国民及び周辺住民、あるいは、全世界の住民をその危機にさらしたものである。米朝首脳が互いにそれらの人を人質に取って、トランプ大統領の方は、まさに、当方の人質を殺されても構わない、そちらの要求には屈しない、こちらの要求を飲め、という態度に出て、金正恩委員長の方がチキンレースに負けて折れた、というのが本当のところであろう。


(6) しかし、世界の指導者たる者、いささかも人民を核戦争の危険に晒してはならないものであって、そのような危険は極力避けつつ、平和の実現に向けて努力を続けなければならない。だからこそ、歴代の世界の首脳は、平和の実現に非常に苦労してきたのである。

 言うことを聞かないなら、北朝鮮人民を皆殺しにするぞ、その際に、韓国や日本またアメリカの人々が幾ばくか死ぬようなことがあったとしても仕方が無い、そのような危険極まりない方法で核放棄を勝ち取るというのは、平和賞が理想とする平和とは真逆のものである。トランプ大統領にノーベル平和賞が与えられるようなことは、絶対にあってはならないと考える。

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