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ワールドカップ優勝国ドイツ選手の、南米人をからかったガウチョダンス、とても悲しい。 [社会]

(1) サッカー・ブラジルワールドカップは、ドイツの優勝で幕を閉じたが、ドイツチームのうちの6人が、ベルリン・ブランデンブルク門での祝勝会で、南米人をばかにする時に用いるガウチョダンス、つまり、まずは腰をかがめて歩き、ガウチョ(南米人)はこう歩く、と言って、その後、胸を張って堂々と歩き、ドイツ人はこう歩く、というのを何度も見せて、国の内外で問題になっているとのことである。

(2) 「スペイン系やポルトガル系の人たちはドイツ人に比べて背が低く、せせこましく動くのに対して、ドイツ人は背が高く、常に堂々と振る舞う」、そういうことを、彼らは誇りを持っているのだろう。

 サッカーでもその特徴は遺憾なく発揮され、何度も横パスをつないで隙を探るスペイン、アルゼンチン、ポルトガル系のサッカーと違って、縦への素早いドリブルで早く展開して何度もシュートを打っては跳ね返りの玉にも律儀に詰めて次のシュートを狙う、ということで最後まで勝ち続けたドイツサッカーは、世界から賞賛されている。

(3) ただしかし、勝者には敗者に対する敬意と、謙虚な姿勢というのが必要であろう。特に経済でもドイツは一人勝ちの様相を呈し、また、世界有数の、非常に豊かな国がさらに発展しているという印象がある。そのドイツが、サッカーでも世界を席巻したとなると、ほかの国はどうすればよいのか、そういうドイツにバカにされたのでは、まさに立つ瀬がない。

(4) また、相手が、同じ白人であるアルゼンチン人、南米人に対する揶揄であったが、東洋人は、というと、もっと背は小さいし、猫背で、サッカーは下手だし、ということになる。

 決勝の相手が東洋の国だったら、舌を上歯茎の前に入れて背をかがめ、猿の振りをして歩いて、「猿はこう歩く、ドイツ人は・・・」とやったのだろうかと思うと、悲しい。

 まあしかし、今回の件は、ほぼ対等だと思うゲルマン対ラテンの構図だからつい出た揶揄の態度であり、体格その他で非常に大きな差のある東洋人に対してなら、明らかな人種差別になって、そこまではしない、ということかもしれないが、他には見せないだけで、ドイツ人の本音はそうなのかもしれないと思うと、ますます、本当に悲しい。

(5) 勝者、強い者は常に、過剰なまでも敗者、弱者に対する思いやり、配慮をもって接しなければならないのだろう。そうでなければ、世界中から集めた尊敬を非難に変えてしまう。

 ドイツチームや、ドイツ人の多くは、そのことを十分、分かっていて、ほとんどの人は、当該の6人に対して強く反省を求めているものと信じるものである。


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Joz

ガチョウではなく、ガウチョです
by Joz (2014-07-18 01:47) 

kentaro

Jozさん、ありがとうございました。訂正しました。

by kentaro (2014-07-18 23:20) 

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