SSブログ

ギリシャ国民投票「緊縮反対」、では一体、どうするのだ。民主主義の勝利が聞いて呆れる。 [国際問題]

(1) 7月5日の、ギリシャの国民投票で、EUの緊縮案に反対する票が約61%と過半数を占め、チプラス首相は民主主義の勝利だなどと宣言しているが、滅茶苦茶もいいところである。

(2) そもそも、EU案に賛成を呼びかける国民投票ならともかく、反対を呼びかけて、ギリシャ国民は反対だった、では、一体、これからどうするのか。全くこの先の展望が見えないではないか。

 ギリシャ国民の選択は、EUになお一層の譲歩を迫ったものであるが、次に出るチプラス首相からの債務減免等の提案に、EU側はどうすればよいのか。ギリシャ国民の債務減免のために、ドイツ国民を先頭に、その他、EUの国民が全員でその分をかぶる、ということである。

 今後、当初のEU案によりもギリシャに有利な案が決定される場合、ドイツや、フランスなども、それぞれ国民投票にはかり、否定されたらそんな案に応じなくてもよいのか、あるいは、その国だけは負担に応じなくてもよい、とでもいうのだろか。

 他国に譲歩を求める形の、EU案の受け入れに反対を呼びかける国民投票を行うなどというのは、ギリシャのエゴそのものであって、特に今回の場合、借金の減免を求めるものであることからして、他のEU諸国からして、とんでもない身勝手なものと感じるものであることは明らかである。

(3) EUは今後も、安易な譲歩に応じる必要はない。ギリシャ問題の他国への波及はEU全体で一致協力して防止する旨を宣言しつつ、対ギリシャでは長期戦で交渉を続け、ギリシャの国民生活に影響が出だして、ちょっとした妥協しかしていない案でもギリシャが飲まざるを得ないようにもっていけばよい。

(4) もっと借金をまけろ、と、国民が言っているなどとして、他国により大きな譲歩を求めるなどということが許されてよいはずがない。他の国の首脳にもみな、自国民がいる。

 今回、ギリシャにごね得を許すと、今後、スペインやイタリヤなどの財政状況がよろしくない国の国民が、現政権ではなく、もっと他国に妥協を迫る、大衆迎合政党に投票をし、各国がそんな政権ばかりになってしまう。

 それではEUが持たない。ギリシャにごね得を許してはならない。EUは今後も毅然とした態度で対ギリシャ政策を進めるべきだと考える。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0