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靖国神社は、侵略戦争遂行の過程で、神国日本、神たる天皇のために死んだ兵士らを神として祀り称える施設であり、「不戦の誓いの場」とはなり得ない。 [戦後民主主義問題]

(1) 12月26日、安倍首相が靖国神社に参拝した。安倍首相はそのことについて、「すべての戦争で命を落とされた人々のために手を合わせ、冥福を祈り、二度と再び戦争の惨禍で人々の苦しむことのない時代を作るとの決意を込めて、不戦の誓いをした。」などと表明したが、不当である。靖国神社は「不戦の誓いの場」とはなり得ない。

(2) すでのこのブログでも何度も指摘しているように、靖国神社は神国日本、神たる天皇のために若者を喜んで死なせる宗教的洗脳の施設である。「日本は神様である天皇が治めている神の国で、神の国が間違ったことをするはずがなく、神の国に併合されるのは近隣諸国にとっても名誉なことである。神の国である日本のために死ぬのはこの上ない名誉であって、当人は神となって靖国神社に奉られる。その母親も靖国の母として讃えられる。」とするものである。

http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2013-08-17

http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2010-08-16

 国家神道をもとに国民を国家総動員体制で反対を一切、許さず、国民全体を洗脳して侵略戦争に突き進めさせる。神たる天皇と靖国神社は、そのための不可欠な存在であった。神たる天皇は、古来、国家権威の象徴であり、国家自身が変われば平和日本の象徴にもなり得る存在である。

 しかし、靖国神社はまさに明治維新政府が戦争推進のために作った施設であって、侵略戦争であろうがなかろうが、日本のために戦死することを奨励する施設であって、平和の施設に生まれ代わりようがない。

 日本が起こす次の戦争のためには使えても、平和のためには存在しえない。むしろ、日本が起こす次の戦争の時にもう一度、若者を喜んで国のために命を投げ出させるために使おうと思っている勢力があることは否定できないだろう。

(3) 靖国神社は不戦の誓いの場ではない。不戦の誓いの場だと思い込んでそのことを祈る遺族や国民がいてもおかしくないが、「内閣総理大臣 安倍晋三」が参拝するのであるから、靖国神社について勝手な解釈をしても、客観的には前記(2)のような靖国神社を日本の首相が称えたと、世界はそのように捉えることになる。

 A級戦犯まで祀り、戦争遂行施設であるとして特に中国、韓国から批判を受け、アメリカ等からの要人も決して参拝しない靖国神社に首相が参拝し、「不戦の誓いだ」などと言い訳しても、世界には通用しない。

(4) 靖国神社は、靖国神社に夫や父親その他、親族が英霊として奉られていると信じている遺族のために信教の自由のもとでの心情を無視できないことからその存在を否定することはできないものの、政治家が公式な立場では一切、関与すべきではないものである。首相が参拝するなどというのは、言語道断であると考える。


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