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橋下大阪市長は、短絡的思考で、桜宮高校体育科の入試中止などということを言うな。 [桜宮高校事件]

(1) 橋下大阪市長が桜宮高校バスケット部員の自殺事件で、各方面の反対にもかかわらず、同校の体育科の入試を中止にすると言って聞かない。

(2) 橋下市長はもともと、自分も高校時代等、何度か体罰は受けたし、部活動に体罰は付きもので、少しぐらいの体罰は許されるが、今回の何十回も叩き続けたのは体罰ではなく暴力であって許されない、などと言っていた。

 ところがその後、考えを一転させ、教育現場で一切の体罰は許されないなどと考えを変えた。https://twitter.com/t_ishin

(3) 思うに、橋下市長としては、運動部や体育科で許されると考えていた体罰について、一切、許されないと考えを変えたことについて、そうすると、現状の、学校の運動部や体育科の活動について、すべて、許されないはずの体罰が組み込まれていて、そういう体制を徹底的に変えない限り、運動部や体育科の存在自体、許されないものだ、という結論に至ったのだろう。

 「体罰を容認する生徒や保護者がいて、先生や学校もそれに乗ってむしろ積極的に体罰を科する。そして、特に体育科の卒業生から体育の先生が生み出されてそのような体制が拡大、拡散、維持される。」そういう状態が許されない。そこを徹底的に正すには、入試を中止するくらいの抜本的な対応が必要である、ということなのであろう。

(4) しかし、それは、体罰は絶対悪で、一切、全く許されないものが、不当にも存在してきた、という前提であるが、そうではないだろう。たとえば生徒から教師への賄賂や、女子生徒が「肉体関係」を男性教師に提供する、などということがまかり通っていたのなら、直ちに徹底的に正さなければならない問題であるが、体罰は、これからは二度としない、ということをまずは徹底し、桜宮高校の教員を入れ替える等の措置により、二度と、自殺にまで至るような体罰はなされないだろうと一般的にも信頼できる。

 そうではなく、入試を中止し、場合によっては桜宮高校を廃校にする、などというまでの措置が不要なことは誰が見ても明らかだと思われるhttp://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2013-01-16

(5) あるいは、橋下市長が入試を中止する、とまで言うなら、現在の在校生をそのまま在学させること自体がおかしい、ということになる。あるいは、教員を総入れ替えしても入試は中止だ、というのだから、桜宮高校以外の体育科の入試は放置してよいのか、ということにもなる。

(6) いずれにせよ、入試が目前に迫ったこの時期に、入試を中止してでも徹底的にやり方を変えなければいけない、という問題では決してない。かけがえのない人生の重要な時期を過ごす、同校を目指す子供たちの人生を歪めてまで考えなければいけない問題ではない。

 橋下市長は、独り善がりに桜宮高校体育科の存在意義や問題点を観念的に考えるのではなく、体罰禁止の実現性と、同校志望者の人生に思いを致して、入試中止などという妄言を直ちに撤回すべきである。


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