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君が代起立・斉唱問題、斉唱を強いる式典に子どもを参加させることは憲法違反である。 [社会]

(1) 君が代起立・斉唱問題について、大阪市の橋下市長が条例を作ってまで教職員に君が代起立・斉唱を命じる等、平成24年2月、3月の卒業シーズンにおいて、教職員はまさに踏み絵を踏まされている。

 当ブログは平成23年6月14日の最高裁判決における田原少数意見に賛同し、起立まではいいとしても、斉唱させるのは不当だ、と主張してきた。http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2011-06-16

(2) 今回は一歩進めて、君が代はその歌詞が憲法違反の存在であるから、その斉唱を児童、生徒に強いることもまた憲法違反であり、そのような式典で君が代に敬意を表する態度としての起立を教職員に強いることも違法であると考える。

(3) 君が代は、古歌であり、もともとは、愛する人ないしそれと自分との関係が永遠であってほしい、という意味であったとされているが、明治以降、「天皇陛下の治める御代が永遠に続きますように」という意味のものとして歌われ続けてきたことは明らかである。

 現代は、天皇陛下の治める御代ではなく、国民が統治する完全な民主国家であるのに、「天皇陛下の治める御代が永遠に続きますように」と子供達に教えて歌わせるなどというのは、日本を明治憲法下等の天皇制国家に戻し、その状態が永遠に続きますようにと、教職員が率先して子供達に唱和させるものであり、極めて不当な「思想教育」である。

 これは、憲法1条の天皇象徴制、14条の法の下の平等、19条の思想・良心の自由、23条の学問の自由に反するものである。

(4) 「思想教育」のつもりで君が代斉唱運動を進めている者は少ないと思われるが、それでも一定数存在するようである。

 君が代の歌詞は、普通に読めば前記のような意味になるし、君が代、日の丸法制化にあたって天皇の元首化を目指す団体が「重要な一歩を踏み出した」と喜んだことも事実である。そのような歌詞の歌を子供達に唱和させるのはおかしい、認められないと思うのは実にまっとうなことである。

 まともには子どもに歌詞の意味を教えようがないような国歌を持っていること自体が誤りだと考えるが、少なくとも、君が代の歌詞の意味はそのようなものであるのだから、斉唱を強いる式典に子どもを参加させること自体が違憲であって、君が代に敬意を表するように教職員に強いることも違憲である。


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