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福島原発事故独立検証委員会の報告、菅首相の個人問題ではなく、原発事故の原因が地震か津波かをはっきりさせるべきだ。 [脱原発問題]

(1)東京電力福島第一原発の事故原因を民間の立場で調べる「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)が2月28日、民間の立場でまとめた報告書を発表したが、官邸の初動対応が「場当たり的で泥縄的な危機管理だった」、「官邸主導による目立った現場への過剰介入があった。そのほとんどは有効ではなかった」などと述べ、当時の菅直人首相ら官邸主導の介入による混乱が事態を悪化させたとの見方を示した。

(2) しかし、言うまでもなく原発事故は、全く起こらないことを前提に対策が考えられている。よって、官邸としても場当たり的に対応するしかなく、まさに超手続的に、首相自ら細かい指示を行った、というのも、そのこと自体が問題ではないはずである。

 それよりも、首相自ら東電に乗り込んで、現地からの東電の撤収は絶対に許さない、と厳命した菅首相の行動が、最悪の事態を救ったとも言えるものであろう。

(3) しかし、今回の事故について明らかにすべき最大のことは、メルトダウンに至った原因が、地震そのものの揺れなのか、それだけでは致命的な損傷には至らなかったところ、その後の津波でそうなったのか、ということである。

 なぜならば、今回のメルトダウンに至る事故が津波によって生じたのならば、津波対策を徹底的に取る、つまり徹底的に高くした防波堤などで対応できるが、直下型の地震の衝撃により津波の前に根本的破壊を来していたのだとすれば、それでは対応できないからである。

(4) 今回の調査で、東電の協力が得られなかったことも明らかにされたが、原発のメルトダウンの原因が地震の揺れそのものだったのならば、全国各地の原発を今のまま再稼働することなどあり得ないことになる。

 政府は、東電や原子力業界に誤魔化されることなく、極めて単純かつ根本的な問題、原発事故の原因が地震による揺れなのか、それだけなら問題なかったが津波によってそうなったのかを、速やかに明らかにすべきである。


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