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福島原発事故を「神の仕業だから東電の責任は追及できない」との与謝野大臣の見識を疑う。 [東日本大震災]

(1) 東日本大震災にともなう福島原発事故について、繰り返し国の原子力政策と東電を擁護する発言を行っている与謝野馨経済財政担当大臣が、5月20日の閣議後の会見では、「神様の仕業としか説明できない」として、東電の責任追及は間違っているとまで語った。

(2) 日本原子力発電出身の与謝野氏は、長年経産省とタッグを組んで原子力発電を推進してきた張本人である。その与謝野氏だからこそ、自らの責任、つまり長年、日本の原発行政を推進してきた自民党政府と東電の責任を否定したいのだろうが、政府の責任も東電の責任も明らかであって、今回の事故は決して神の仕業などではない。

(3) 予想外に大きな地震や津波が来ることは当然、想定しておくべきである。これまで政府や東電が「絶対に安全だ」「何重にも安全装置が施してある」というはずが、津波の高さが想定外だった、などというだけで重大事故が起こり、広大な国土に放射能汚染の被害をもたらした責任は極めて重大である。

(4) 「神の仕業だから仕方がない」などという思いが根底にあるから、多くの福島県の原発被災民が不便な避難所で将来の見通しも立たないまま、本格的な賠償の提示もなされないまま長期間放置されていることを、政府は何とも思っていないのだろうと、疑ってしまう。

(5) 政府と東電の責任の割合がどの程度か、ということだけが今後の争点であって、原発被害者の損害が、直ちに全額、十二分に賠償されるべきは当然である。

 政府は、不見識な与謝野大臣を罷免し、直ちに賠償の構想を被害者に示し、十分な仮払いを行って原発事故の責任を取るべきは明らかである。

 原発事故は人災であるとともに、被害賠償が遅れていることだけでも極めて重大な人災であるということに思いを致すべきである。


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