SSブログ

中国副主席会見問題「天皇の政治利用」との批判は不当である。 [憲法問題]

(1) 中国の習近平・副主席の来日に際し、「天皇の会見」の宮内庁への要請が、本来、1ヶ月以上前になされるべきところ、そのルールが守られなかったとして、政府の「天皇の政治利用」であるとの批判がなされているが、一連の政府の行為に何の問題も無いと考える。

(2) 本来、会見に応じてはいけない人の会見に応じた、というならともかく、中国副主席の来日に際して、陛下と会見して悪いはずがない。「1ヶ月ルール」を守る国益と、「1ヶ月ルール」に反してでも中国要人を接受することで得られる国益の方が大きいことは明らかである。

(3) 政府は、国益のために必要だと考えたから、「1ヶ月ルール」に反してでも、陛下の会見を行うことを決めたのである。次期中国国家主席と目される習近平氏と、特別に陛下との会見を設定するか、「1ヶ月ルール」を理由にこれを拒否するか、どちらが国益にかなうかは自明である。

 これは、党利党略でも何でもない、国益を考えた正当な外交行為である。

(4) 「天皇の政治利用」と批判されるが、政治、外交的に大きな効果を持つ天皇の外交的国事行為につき、政府の判断で、時期や対象、内容を判断するのは当然である。

 中国に媚びを売るな、という産経新聞の批判なら意味は分かるが、「天皇の政治利用」だから不当だとの朝日新聞の批判は理解できない。 

(5) 「1ヶ月ルール」は、何も政治的必要性、天皇会見の政治的中立性の観点から決められているのではなく、もっぱら陛下の健康問題をおもんばかってのものである。この会見を設定することで天皇の健康を害する、などという主張でもない限り、政府の判断に何の問題も無いというべきである。

(6) 天皇の政治利用とは、たとえば、各種天皇の催しに、与党の支持する知事は呼ぶが反対する知事は呼ばない、などというものであろう。

 政府の判断で、形式的規定は柔軟に運用し、適切な外交接受を天皇に求める今回の措置に、何も問題もないと考える。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0