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参院選の自民党の圧勝は、ひとえに株高、円安の成功によるから、長くて数年、早ければ数ヶ月以内に、経済の失速で、政権は国民の支持を失うだろう。 [アベノミクス批判]

(1) 7月21日の参院選挙で自民党が65議席を獲得して圧勝した。公明の11議席と合わせて76議席、これで衆参ともに与党は安定過半数を得たことになる。片や民主党は17議席と惨敗し、みんな、維新とも8議席と振るわなかった。

(2) これはひとえに、アベノミクスが効を奏し、日経平均は8000円台から1万4000円台へと7割以上も上昇し、大幅な円安も実現するなど、一見、経済がうまく行っているように見える状態になっているからだと考える。

 ここ20年近く、日本は不況、経済の停滞から脱却できずにいた。人口、特に生産労働人口が減り、日本経済そのものが縮小している以上、誰がやっても景気はよくならない、ということは再三、このブログで強調してきたことであるが、それを、「異次元の金融政策」などと称して、日本経済を再び成長軌道に乗せたかのように国民に見せたのであるから、国民の支持を得て当然である。

 せっかくうまく行っている経済を、選挙で自民党を負けさせることで、この時点で失速させてはならないと、多くの国民が思うのは当然であり、少々、庶民に好景気の恩恵が及ぶのが遅くとも、あるいは結局及ばなくても、まずは日本経済をよくしなければ始まらない、と思って自民党に投票するのは、むしろ当然のことと思われる。

(3) しかし、当ブログで再三、批判しているように、安倍政権は、円安を実現した以外に、何の成長政策も実現できていないのだから、現在の株高はバブル以外の何物でもない。

 結局、安倍政権がこれまでしてきたことは、日銀の金融政策を「常識外」のものにして、国債や金融の問題で近い将来、想像を絶する事態が起こる危険性を日本にもたらしただけのことである。

 たとえば、物価が2%上昇するようになった暁には、国債が大きく下がり、国債の暴落を防ぐためには日銀が大量に国債を買い入れざるを得ず、そうすると市中にさらに資金が流れて、しばらくすると物価がさらに上がり、それによってさらに国債が暴落する、という悪循環が止まらなくなる、という事態は、簡単に予想できることである。

http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2013-06-02

http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2013-05-24

http://kentaro-0013.blog.so-net.ne.jp/2013-06-08-1

(4) アベノミクスは長くて数年、早ければ数ヶ月で失速し、日本経済は大きく混乱し、経済運営の評価で成り立っていた安倍政権への国民の支持はその時点で失墜する。

 国民も野党も、その日に対して備えを怠らないことが肝要だ、と考える。


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