SSブログ

不信任案否決の過程、いくら何でも滅茶苦茶だ。 [菅政権]

(1) 6月2日、自民党らが提出した不信任案が否決された。

 もともと、野党の不信任案に与党から小沢派、鳩山派などが賛成して可決の勢いを見せていたものであるが、不信任案可決後、どのような政権を作るか、という構想も示されていなかったもので、不信任派の大義も何もない、被災地を無視した不毛の権力闘争が失敗に終わったということに尽きる。

(2) しかし、与党の側も、鳩山前首相が、岡田幹事長はうそつき、首相はペテン師などと、6月中に辞める約束を反故にされたといきまいているもので、この状態は、いくら何でも滅茶苦茶というほかない。民主党では、首相か前首相の、どちらか一方は、大うそつきなのである。

 鳩山氏も、首相と幹事長をうそつき呼ばわりするだけでは許されないもので、いつの、どの場面での約束に反したのかを具体的に明らかにした上で、早々に、そのようなうそつきを権力の座から引きずりおろす行動について、同時に主張し、それに向けた行動を起こすべきである。

(3) ただしかし、鳩山氏と菅首相の間には平野元官房長官などがおり、双方に玉虫色の案を示していて、首相や幹事長がうそをついているわけではない可能性もある。鳩山氏の言うことを普通に受け取ってはいけない、というのはこれまでにいくつもの前例が物語っていることだと思われる。

(4) これまでの経過はともかく、菅首相は簡単には辞めないだろうし、ああいう形で収束させた与党の側から菅首相を今すぐ辞めさせることはできないだろう。

 野党ももはや次の手はないのだから、ここはもう一度、被災地の復旧、復興、原子力事故の収束のみを第一に考えた政策を与野党一致して実行していってもらうしかない。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

通りすがり

同感です。誰が良い悪いなどは置いておいて、至らぬ点があればサポートしてあげれば良いのに・・・
増してや今回は、不信任決議案を出すという話になった途端、菅政権が自公の言い分をかなり飲む方針に切り替えましたから、その時点で不信任決議案という最強のカードをもう1度ふところに直すっていうのが、自公にとっても今後も自分たちの意見を反映させて復興させていくベストの方法であったのに・・・、お願いだから破壊的ではなく建設的な方向に向かってほしいものです。

ちなみに、「今は指示系統を大きく変革させる時間的余裕がないので、事態がある程度収束したら、その時に身をひきます」というのは、例えば、問題がおきた企業のトップなどが時々こういう身の振り方をされてますよね・・・今回の菅さんのこの選択がみんなが言うような、そんな常軌を逸した行為なんでしょうか・・・?なんだかよくわかりません。

鳩山さんの菅さんの食い違いは、鳩山さんのツメが甘かったんでしょうね。
あの文書じゃ・・・、強制力なしとされてもしょうがない。
まあ・・・政治家同士の駆け引きで鳩山さんが負けたって事でしょうか。潔く負けを認めて、しぶしぶでもいいから建設的な方向に考えを切り替えてほしいところですが・・・

by 通りすがり (2011-06-04 01:04) 

kentaro

 通りすがりさん、コメント、ありがとうございます。

 被災地の復興、復旧を第一に考えて、菅さんが辞めるまでは少なくとも民主党内は内閣を支えるべきでしょう。すぐ辞めると言ったら直ちに辞めなければ誰も付いてこないでしょうから、菅さんが、自ら辞める、と言うまで、続けてもらうしかないんでしょう。いくら何でも、あと1~2ヶ月で菅さんも辞めるのでしょうから。
by kentaro (2011-06-05 16:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0