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ギリシャ危機、財政再建ができないなら、ユーロ圏から離脱させるしかない。 [国際問題]

(1) ギリシャ国債のデフォルト危機から、ユーロの信任性に疑問が生じ、ユーロが暴落し、ヨーロッパの株式も軒並み下落して、リーマンショックの再来の様相を呈している。

 EUでまとまっていたギリシャ国債の50%返済免除を始めとする救済スキームを、ギリシャ首相が国民投票にかける旨を表明し、承認に疑問が呈せられる等、ますます混迷の極めるに至っている。

(2) しかし、EUのスキームで、ギリシャが国債の支払を50%も免除してもらう代わりになされる制裁は特にない。どうして債務を免除してもらう国の国民があんなに偉そうにしているのか。

 最大の負担を強いられるドイツ国民の怒りは当然だし、ギリシャよりもずっと小さい加盟国まで一定の負担を強いられ、どうして自分たちより大きな、贅沢三昧の国を弱小国の税金で支えなければならないのか、という不満ももっともである。

(3) ギリシャは、国債の支払を50%も免除してもらう。通貨のルールを守れないのだから、本来、ユーロ圏から離脱させられて当然ではないのだろうか。そもそも財政状態を偽装してユーロに加盟したものであり、加盟させたこと自体が間違いだったということだろう。

(4) ギリシャをユーロ圏から離脱させ、ギリシャはドラクマを復活させる。しばらくギリシャではユーロとドラクマがどちらも流通する。

 ギリシャは自己責任でドラクマとユーロの交換レートを調整すればよい。公務員はドラクマで給料をもらうが、民間の多くはこれまでどおりユーロ建てで買い、ユーロ建てで支払う、というところも多くなるのではないだろうか。

 政府はドラクマ安を選択することになって、今までよりずっと安い料金で観光客を呼べばよい。ドラクマの物価は導入時点から何倍にもなって、国民生活は苦難を強いられるだろうが、EU各国の支援策を拒否した国民自身が選んだ道というべきである。

(5) ユーロは、いくら何でも無計画に拡大し過ぎた。同じ通貨を使う以上、地方政府に野放図な財政赤字が許されないように、各国は厳しい財政規律が求められる。

(6) EUは、財政規律を守れないギリシャをユーロ圏から離脱させ、ギリシャ以外の金融機関を徹底的に守るとともに、イタリアやスペイン等には財政赤字削減を厳守させ、ユーロ体制を安定させるべきである。

 このままでは、世界恐慌に至ってしまう。 


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