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エジプトの反政府デモ、独裁政権が30年も続く構造。 [国際問題]

(1) エジプトの反政府デモは、ムバラク大統領の、次期大統領選(9月)不出馬声明では納得せず、即時退陣を求めて、これからも続くようである。

 このような独裁政権が、かくも長く続く構造は、国際社会、特にアメリカが支持ないし、事実上の支持を与えることにあると思われる。

(2) 王族や独裁者などが、非民主的な地位、権力を持つような国は、そもそも存続させてはならないのか、というと、世界各国、民主主義の発達には段階があり、基本的には各国の自由だということになっている。

 これは各国の自律に委ねられという建前と、もし、それらの王族や独裁者を排除した場合、特にイスラム諸国では原理主義勢力が、その他の地域では共産主義勢力が政権を取り、公然とアメリカに反旗をひるがえし、あるいは米欧日の先進国体制を攻撃してくることを防ぎたい、という本音があるように思われる。

(3) 他の国々としては、本来、その国でも存在すべき民主主義が成長するにように援助すべきところ、それではその国で「革命」が起こって、将来の自国の利益が損なわれる、ということから、独裁体制に続いてもらった方がありがたい、という面もあって、各国は、常に悩ましい決断を強いられているということになるのである。

(4) しかし、ここまで盛り上がったエジプトの民主主義の蜂起は、もはやとめようのないものである。世界の人々は前記の構造を十分に認識しつつ、エジプトで、独裁者がほんとうに退陣し、真の民主主義体制が確立するよう、支援していくべきであると考える。


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