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口蹄疫問題、赤松農相たたきは失当である。 [政治]

(1) 一連の口蹄疫問題で、政府や宮崎県の対応の遅れを批判する声が出ていたが、赤松農相が5月の連休中の外遊のさなかにゴルフをしていたと報道され、自民党から赤松農相の不信任案まで出て、さながら、赤松たたきの様相を呈するに至っている。

(2) しかし、この問題で、たとえば初めから広い地域の牛を殺処分にし、早期に問題が収束していたら、「まるで宮崎県の広い地域が汚染されているかの風評被害を生んだ」などとして批判されたことも考えられるのであって、いつどのような対応を取るのがベストだったかは、誰にも判らないというべきである。また、相手国のこともあり、外交日程を軽々にキャンセルできないこともあろう。あとから見た結果だけで、政府や赤松農相の責任をやみくもに問うのが不当であることは明らかである。

 また、「赤松農相のゴルフ」については、またぞろTBSが誤報を認めて謝罪したが、いつもの「弱い者いじめ」「悪乗り」「おもしろければよい」という癖が出た、というべきであろう。

(3) 自ら信じた政策を毅然として実行し、誰が何と言おうと動じない、これも権力の座についた者の使命であり、宿命である。国民も、冷静に政治を評価しなければならない。


舛添新党は、新党のイメージを下げて他の新党の足を引っ張る「巻き添え新党」だ。 [政治]

(1) 新党を作る作る、と言うばかりでいっこうに作らないオオカミ中年だった舛添要一氏が、4月23日、ようやく「新党改革」を立ち上げた。

(2) しかし、メンバーはどう見てもお粗末で、まともな議員は誰も付いてきて来てくれないが、「オオカミ中年」でないことを証明する必要から、何としても新党を立ち上げたい舛添氏と、舛添氏の人気にすがらなければおよそ当選もおぼつかなくて、舛添氏を担ぐしかなかった参院議員5人のメンバーの寄せ集めである。

 舛添氏はダントツで、次期総理の人気が高い有力政治家である。しかし、この新党ではおよそ総理大臣を目指そうという体制になっていないことは明らかである。どうして自民党内で総裁の座を狙おうとしなかったのか、理解できない。

(3) 政策は、金のかかる政治との決別、無駄の排除、官僚主導体制の打破、経済の活性化、地方分権等を掲げているが、金の問題くらいしか、寄せ集めのメンバーで一致するところはなかったのであろう。そもそも郵政民営化絶対反対の荒井幹事長もいる中で、経済政策の不一致は政策立案上、如何ともしがたいところがあったと思われる。

(4) 舛添新党に、何の期待もできないことは明らかである。強いてその社会に与える影響を分析するとすれば、「たちあがれ日本」といい舛添新党といい、期待の持てない新党がいくつもできて新党全体のイメージを下げることで、飛ぶ鳥を落とす勢いであったみんなの党や、その他新党の足を引っ張り、「巻き添え新党」の様相を呈している、ということだろうか。


石原都知事の卑劣な人種差別発言を批判する。 [政治]

(1) 石原都知事が、3月17日、永住外国人地方参政権付与に与党党首や幹部が賛成している理由を、「親などが帰化した人が多い。先祖への義理」などと発言し、与党党首や幹部が帰化人であることを示唆して与党の姿勢を批判した問題で、福島社民党党首が19日、人種差別発言であるとして批判し、撤回を求めた。

(2) 土井たか子・元社民党党首が北朝鮮からの帰化人であるから北朝鮮に甘い旨の記事が事実無根であるとして、損害賠償が認められた判決があるが、石原都知事の発言は、具体的特定こそされていないものの、この判決の事案と同様のもので、極めて卑劣な発言である。

(3) 帰化人が与党党首や幹部にふさわしくないというなら、正面から具体的な主張をすべきである。そうではなく、石原氏の発言は、政治家の出自、帰化者の出自を問題にし、東アジア諸国の人間を陰湿に差別する卑劣なもので、決して許されないものである。 

 石原都知事は、その人権感覚が根本的に疑われるもので、直ちに発言を撤回し、謝罪すべきである。


日本創新党って、一体何だ。 [政治]

(1) 4月18日、杉並区の山田宏区長や前横浜市長の中田宏氏らが首長新党を立ち上げ、日本創新党という党名も発表した。

(2) 「国家、地方、国民の自立」により「自由で力強い日本」を目指すと表明したとのことだが、地方分権ということ以外に、日本を創り直す秘策はあるのだろうか。道州制に特化した政策を実現しようというなら、そう言うべきであろう。

 むしろ、東京や横浜などの大都市は、財源が豊富で、地域のことは地域の財源で行って豊かになるのかもしれないが、都会で集めた税金を地方に配るシステムを崩すことが、田舎にとっていいのか、甚だ疑問である。

 また、横暴の限りを尽くす熊本県阿久根市の竹原信一市長の例など、地方分権を進めて重大な問題が起こった場合の自己責任で片付けられないことも多いのではないだろうか。

(3) それにしても、日本創新党の、創新って一体何だ。広辞苑にも載っていないし、この名前が広く国民に好感をもって受け入れられると思っているのだろうか。日本を新しく創る、創り直す?小さな政府を目指す、ということ以外に、それほどの政策を主張しているのでもないようである。

 どうも、よく判らない。日本創新党って、一体、何だ。


新党「たちあがれ日本」は、権力に執着して成仏しきれない老人の、最後の悪あがきだ。 [政治]

(1) 4月10日、新党「たちあがれ日本」が結成された。結党宣言は、「打倒民主党」「日本復活」「政界再編」だそうだが、「打倒民主」も「政界再編」も手段であって、本当の目的は「日本復活」のはずである。

(2) しかし、平沼氏や石原氏の言う「日本復活」は、自主憲法制定を始めとして、戦後の自由主義、個人主義が行きすぎているとして旧来の日本に戻そう、というものであろう。それに対して与謝野氏の「日本復活」は、経済復興、財政再建を意味しよう。

(3) 多くの国民が待ち望んでいるのは、経済復興、財政再建であろうが、そもそも与謝野氏、園田氏は増税・財政再建派であり、これに対して平沼氏、藤井氏は財政出動派であり、郵政改革でも全く態度が異なる。

(4) 結局、新党は何のまとまった理念も無く、政界再編でキャスティングボートを握りたいという、権力に執着して成仏しきれない老人の最後の悪あがきだが、そもそも老人の妄想は世間から全く支持されないから、「立ち枯れ」になることが今から明らかだというべきである。


新党「たちあがれ日本」に「立ち枯れ日本」とは、渡辺喜美氏は言い得て妙 [政治]

(1) 4月7日、自民党を離党した与謝野氏や平沼氏が立ち上げる新党の名が「たちあがれ日本」と発表されたが、早くもみんなの党・党首の渡辺喜美氏が「立ち枯れ日本?」ととぼけてみせて、与謝野新党が、「立ち枯れ」だと看破していた。まさに、言い得て妙である。

(2) 確かに「たちあがれ日本」は平均年齢がほぼ70歳、急に立ち上がったら、立ちくらみしそうである。

 与謝野氏は一日も早く財政再建を果たしたいはずだが、平沼氏はむしろ積極財政派だろう。平沼氏が正当保守、右派の結集をはかるなら、与謝野氏ではなく、鴻池氏と組むべきだろう。しかし、鴻池氏は、平沼氏と組んでも選挙で勝てないと踏んで、新党に参加しなかった。あるいは、平沼氏だけでは、誰も参加しないから、与謝野氏と組まざるを得なかったのである。

(3) 新党「たちあがれ日本」は結局、特に立党の理念などなく、与党に戻る方策を何としても考えたい集団でしかないように思える。しかし、衆院は圧倒的に民主党である。参院選挙の結果が悪ければ公明党が政権に参加し、かえって与党の体制は整う。

(4) それにしても「たちあがれ日本」は、漢字の「立ち上がれ日本」ではなく、敢えて平仮名にしたようだが、「たちあがれ」は普通漢字だろうから、「立ち枯れ」と、確かに読み間違えそうである。

(5)渡辺氏が看破したように、「たちあがれ日本」は早晩、立ち枯れして、自民党に戻るくらいが関の山だと考える。但し、その時、自民党が存続していれば、の話であるが。


与謝野・平沼新党、理念なき野合は第三極たりえない。 [政治]

(1) 与謝野馨・元財務相が4月3日、谷垣総裁と会談後、自民党離党を表明した。近く平沼赳夫氏と共同代表となって、第三極を目指す新党を立ち上げるとのことである。

(2) しかし、平沼氏が右派を糾合するとの理念を掲げるのは判るとして、与謝野氏が平沼氏と組む理由が判らない。与謝野氏はそもそも09年9月の総裁選に出馬しなかった。だから谷垣総裁が選ばれた。今回の会談も、自民党の政策や野党としての活動に不満があるというよりも、参院選に向けた人事の刷新を要求して断られたことで離党に至ったようである。そんなことなら09年9月、自ら総裁になっておくべきだったというだけのことである。

(3) 結局、参院選に勝つ、ということしか目的はなく、あるいは、せいぜい第三極を作るということしか目的はなく、この国をどのようにしたいか、という政策の要素は全くないようである。数合わせだけの理論では決して、民主党や自民党に代わる第三極としての支持を集めることはないと考える。

 参加予定者も、あとは園田博之氏と藤井孝男氏だそうだが、園田氏はさきがけで鳩山氏、簗瀬氏らと一緒に自民党を離党したメンバーであり、藤井氏は郵政問題で小泉氏にパージされた後、頭を下げて自民党に戻ったメンバーであるが、そのまま亀井氏らと一緒にいれば政権にいられたのに、という思いも強いのではないかと思われる。

 あるいは、与謝野・平沼新党は、1人区では自民党を応援するそうであるが、そうであればますます、特に明確な理念もなく自民党を離党して新党を作る大義が無いというべきである。

(4) 徹底した行政改革を主張する、みんなの党は、その点、一本筋が通っているからこそ、あれだけ広く国民から支持を受けているのである。みんなの党は、伊達に支持率第三党ではないのであって、みんなの党でもあれだけ支持を受けるなら、自分たちなら新党を作るだけで大きな支持が集まるだろうと考えるのは、見当違いも甚だしいのである。

 与謝野氏、平沼氏らの理念なき野合は、決して第三極たりえないと考える。


韓国首相の「日本が嘘を教えている」発言、そんなことを言う前に、国際司法裁判所で真実を明らかにしよう。 [政治]

(1) 韓国首相が、竹島問題で、日本は小学生に嘘を教えている、と非難したとのことである。

(2) 日本は、韓国が国民に嘘を教えているなどと、この問題では決して考えていない。歴史にかかわることは、互いに主張が食い違って当然であり、互いの主張が相容れないことも多々あるだろう。

(3) しかし、日本が子どもたちに嘘を教えている、などとは、自分たちだけが絶対的に正しいという、余りに一方的な主張である。歴史的にはいろいろあって、日本の主張が「明らかな嘘」ということではないのは明らかだろう。

(4) 韓国が、そこまで自分たちの主張に絶対的自信があるというなら、日本がかねてから主張している、国際司法裁判所にこの問題の決着を委ねるべきである。

 韓国がそれに応じないなら、韓国の方こそ、卑怯だ、ということになる。


阿久根市長も年貢の納め時。市長の入札情報漏洩は重大犯罪だ。 [政治]

(1) 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は、裁判所の決定を受けても職員の給料を払わずに差し押さえを受けるなど、無法の限りを尽くしていたが、3月20日、市発注公共工事の指名競争入札で、親族が経営する建設会社が最低制限価格とわずか1円差で、落札していたことが報道された。

(2) 500万円程度の入札で、竹原市長しか知らない446万0476円を1円上回る価格で落札したもので、入札価格を市長が漏洩した疑いが濃厚である。

(3) 実は、全国的に最低入札価格が漏れるのは、談合が問題になる前はよくあったことで、例えば、最低入札価格が2億5000万円だとすると、その価格で入札され、2位が2億6000万円、3位が2億7000万円、残り5社もすべて1000万円ずつ順番に増えていくなどという入札記録が堂々と市議会で報告される、などということも特に珍しいことではなかった。

(4) しかし、市民オンブズマンの目が光るようになって以降、刑事摘発も進み、そんなことはおよそ許されないことになっている。

 竹原市長しか知らなかった最低制限価格に1円違いで張り付いた価格で親族の経営する会社が入札する、などというのは、竹原市長の価格漏洩、入札妨害罪がなされたことは明らかであろう。

(5) 正式には捜査当局の捜査を待つことになるだろう、これまで悪行の限りを尽くした竹原市長もとうとう年貢の納め時である。阿久根市民も、そろそろ覚醒し、市民の力で悪徳市長をやめさせる動きになってほしいものである。


鳩山邦夫新党、立党の理念は何なのか。 [政治]

(1) 鳩山邦夫氏が自民党を離党し、5月の連休までに新党を立ち上げる旨、表明した。

(2) しかし、鳩山邦夫氏は、財政規律派の与謝野氏と、上げ潮派の舛添氏、また、保守回帰を目指す平沼赳夫氏にまで参加を呼びかけているのだという。

 一体、鳩山邦夫氏は、どんな政党を作ろうとしているのか。まず、与謝野氏、舛添氏とも参加するというなら、その両名のどちらかで自民党の総裁を取れるではないか。両名が参加して、自民党ではない、というのは、一体どんな状況を想定しているのか、さっぱり判らない。

(3) 要するに、自民党ではない、第三局を作るということだけに目的があるように思われるが、それは結果であって、その前に、あくまで立党の理念があり、そのもとに多くの同志が集い、国民から一定の支持を得て、民主党でもない、自民党でもない勢力となって、第三局としての力が備わるのである。

(4) 一方で、すでに公明党が、第三局の有力候補であり、参院選後は民主党と連立すべく、子供手当法案に賛成する等、準備を整えているようである。

 鳩山邦夫氏は、このままでは日頃から子分として飼っている同志が数名付いてくるだけで、特に政治的インパクトの無い、本当に数名の、数合わせだけの政党ができるだけとなるように思われる。そんな政党に与謝野氏、舛添氏、平沼氏など、第一級の政治家が参加するはずがない。

 鳩山邦夫氏は、まず、立党の理念を明確にすべきである。