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北朝鮮の韓国延坪島砲撃事件、日本政府の声明発表は遅くなかった。 [国際問題]

(1) 北朝鮮による韓国延坪島砲撃事件で、日本政府が北朝鮮非難声明を発表したのが事件から7時間後で、アメリカの発表からも2時間遅れたことなどについて、対応が遅すぎる、などと自民党などが批判しているが、全く不当な批判であると考える。

(2) なぜならば、最初の砲撃後、北朝鮮がどのような行動を取るか、またアメリカがどのような対応をするか、あるいは、そもそも北朝鮮と韓国と、どちらが悪いかすら全く判らない時点で日本政府として、決して軽率な行動は取れないからである。

 つまり、軽々に事件直後に日本が韓国を全面的に支持する声明を発表するなどした結果、北朝鮮が日本を韓国と同様に敵視し、日本をも攻撃対象とする口実を与え、その後北朝鮮が日本を攻撃するようなことがあれば、取り返しのつかないことになるからである。

(3) 日本政府としては、北朝鮮の砲撃が一段落し、アメリカが韓国を全面支援する声明を発表したあとで、アメリカに追随する形で声明を発表することで、北朝鮮の攻撃の矛先が万が一にも日本に向かない状況を確認してから、北朝鮮を批判する声明を出したもので、極めて慎重な、日本国民を守る冷静な対応だったものと考える。

(4) 日本は韓国と軍事同盟を結んでいるわけではない。韓国を命がけで守る責任は、申し訳ないが、日本にはない。少なくとも、韓国と軍事同盟を結んでいるアメリカの行動を確認し、それ以降でなければ軽々に行動してはならなかったことは明らかである。

 今回の日本政府の対応は決して遅くなかった。野党の批判は失当である。


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