SSブログ

産業育成第一から、生活者重視の政治への転換を。 [政治]

(1) この9月1日からいよいそ消費者庁がスタートする。

 各党とも、消費者庁の設立で、「消費者保護問題」は政治的争点としては存在しなくなってしまったようで、政権に就きそうな各党の政策に、消費者保護の文字はなかなか見つけられない。

(2) しかし、そもそも消費者庁は、平成20年1月18日の福田内閣の施政方針演説で、内閣の基本方針の第一、として、「生活者、消費者が主役となる社会を実現する『国民本位の行財政への転換』」を挙げ、その象徴として設立が進められたものである。

 また、国民生活審議会総会での福田総理の挨拶でも、「これまでの政府は、生産第一の視点だったがこれを反省し、今後は、国民生活の安全、安心の確保の視点を政策立案の中心置きたい」とまで言明されていたものである。

(3) 各党の政策を見ても、生活者重視のために各種の手当てを充実させる、といったものは目につくものの、「産業育成」の犠牲として「生活軽視」が続けられてきたことを反省し、「産業育成」政策から、「生活重視」政策に転換する旨の宣言は、特にどこからも示されていない。

(4) しかし、それでは福田内閣当時の自民党の施策からも大きく後退するものである。

 明治以来の、官僚中心の、中央集権的政治と、それを伝統的に承継している自民党政治が限界を来しているものであるが、それはまた、産業育成中心の政治の限界でもあるのである。

 中央集権ではない、市井の、生活者による、生活者のための政治への転換が、内需を拡大し、景気を回復させ、真に豊かな日本を築いていく基本施策として、現在の日本に第一に求められているものであると考える。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0