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新型インフルエンザに冷静な報道と対応を。 [報道・言論]

(1) 新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)で日本中が大騒ぎだが、まだ、日本で患者が一人も発見されたわけではない。これまで問題になったものは、すべて、従来のインフルエンザだったものであり、これからも冷静な対応が望まれる。

 4月30日に、成田空港へ帰ってきた女性に新型インフルエンザの可能性があるとして、夕方からのニュースは再三、現場や関係各所から生中継をする等、とんでもない大騒ぎだったが、実際は、A香港型、つまり従来型のインフルエンザで、大騒ぎする必要のなかったものである。

(2) いつも、マスコミが大騒ぎするけれども、それほどの大事件ではなかった、ということがほとんどである。例を挙げれば、原子力施設の事故のニュースなど、今まさに周辺住民に重大な健康被害が起こっているかの報道がなされるが、現実には大した事故ではなかった、というものばかりである。

(3) そもそも、「今日は特に大ニュースはありません」と言ってニュース番組を始めれば、視聴者はニュース番組ではなく、ドラマにチャンネルを変えるか、テレビを消してしまう。そこで、ちょっとした事件を大事件だと言って報道して視聴者をテレビの前、自分のチャンネルに釘付けにし、大したことのない政治家の不祥事を、とんでもない事件だ、と言って大々的に報道して視聴率を稼ぐ、新聞をおもしろくするのがマスコミの本質である。

 このことは、江戸時代にかわら版売りが「大変だ、大変だ」と大声を上げてかわら版を売っていた頃から、変わりは無いものである。

(4) 我々は、そのようなマスコミの作戦に乗せられてはいけないのであるが、その巧妙な演出方法もあって、今度こそは本当に大事件かもしれないと思い、つい、テレビの前に座ってしまうのだが、そのこと自体は致し方ないところでもあると思われる。

 そこで、テレビに注目するのはやむを得ないとしても、現実の行動としては、くれぐれも軽挙妄動を慎み、連休に人混みに出るのはやめよう、などと、何の根拠もない「対策」を取って社会の活動を狂わせるようなことだけは避けたいものである。


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